学術にも力を入れて
春ぐらいから執筆していた論文、
症例報告ですが、
やっと雑誌に掲載されることになりました。
数年前に担当した症例です。
診断から手術、その後の治療、
飼い主さんも含め、
感慨深い思い出です。
おしりに大きなしこりができて、
いざ、手術で切除しようとなり、
手術前の全身検査をしたところ、
腎臓に腫瘍らしき影が見つかった。
とのことで、
他院から紹介されて来られたのが、
始まりでした。
腎臓の摘出と
元々の問題であったおしりのしこりの切除を
行い、病理検査に出したのです。
すると、
腎臓は腎細胞癌と診断され、
さらに、
おしりのしこりは
その転移である、と
そんな結果が返ってきたのです。
思いがけない結果であったため、
本や論文を調べに、調べました。
人での報告も調べたところ、
人でも珍しく、
さらに、犬ではほとんど報告もないことがわかりました。
症例報告という形で、
論文にして投稿したところ、
採用されたのでした。
飼い主さんにも、
事前に発表するための
許可を得ようと連絡を取ったところ、
「今後の治療等の貢献できるなら」と
快諾をいただきました。
この報告が、
誰かの参考になれば、
嬉しいな。
