病気の原因となる病原体は目に見えないため、どれだけ気をつけていても完全に防ぐことは難しいです。ワクチンは命にかかわる病気（伝染病）を予防するために開発されました。もちろん、万能というわけではありませんが、まずはワクチンがある病気を防ぐことが大切です。ワクチンによって十分な免疫をつけておけば、安心して散歩やお友だちが集まる場所に出かけたり、人と楽しくコミュニケーションをとることができます。

長生きをして欲しい、その想いは飼い主様全員が共通です。
人と同じように、『予防』は長生きするうえで、必要なことです。予防接種で防げる病気がありますので、詳しくは下記よりご確認ください。

人と同じように、鼻水や咳、発熱といった症状が見られる風邪のような病気として、「犬ジステンパー感染症」や「ケンネルコフ（伝染性気管支炎、犬パラインフルエンザ感染症）」があります。

※ご注意
人間のインフルエンザ予防接種と同様に、予防接種をすれば必ず感染しないわけではありません。予防接種を受けることで感染の確率を下げることができ、仮に感染しても症状が軽く済み、身体的な負担を和らげる効果があります。

狂犬病のワクチンは単独で予防注射を行います。法令で接種が義務づけられており、市町村に蓄犬の届け出をして登録すると毎年通知が届きます。基本的には通知で案内された集合場所で接種しますが、動物病院でも受けることが可能です。

また、フィラリア症については、2001年より予防薬の注射または投薬で予防が可能となりました。感染可能期間の開始月の翌月から終了月の翌月まで、毎年予防を行うことが大切です。おおよそ5～11月の期間に、毎月1回投与します（※気候により地域差があります）。 ※予防薬を投与する前に、フィラリア症に感染していないかどうかの血液検査が必要です。詳しくはお問い合わせください。

その他の感染症については、一度の注射で複数の病気を予防できる混合ワクチンがありますので、下記をご覧ください。

予防接種の目安を以下にご案内します。

※狂犬病予防接種は、3回目のワクチン終了1ヶ月後に行います。
当院では、上記の期間での接種をご案内しております。
接種の際は、接種後に発熱などの副作用が現れることもあるので、健康な状態の時に接種しなければいけませんので、ご注意ください。

猫の風邪とも呼ばれる「猫ウィルス性鼻気管炎」や「猫カリシウィルス感染症」は、治療により症状が治まった後もウィルスが体内に残り続けます。そして、抵抗力が落ちて体調を崩すと、その度に発病を繰り返すことがあります。
また、白血病やリンパ肉腫を引き起こす「猫白血病ウィルス感染症」、激しい腸炎を引き起こす「猫パルボ」、子猫がかかりやすい風邪「クラミジア感染症」などが予防接種の対象です。

※ご注意
人間のインフルエンザ予防接種と同様に、予防接種をしても必ずしも感染しないわけではありません。予防接種を受けることで、感染の確率を下げることができ、仮に感染しても症状が軽く済み、身体的な負担を和らげる効果があります。

まずは、予防対象となる病気（感染症）とそのワクチンについてご紹介します。

子猫は生まれると初乳という親からの免疫を譲り受けます。
この免疫は生後8～10週で徐々に失われていきます。
子猫に3種混合ワクチンを初めてする場合、この免疫の切れる生後8～10週に1回目の接種をして、その後1ヶ月後に2回目の接種を行います。
その後は、秋から春にかけて流行する伝染性呼吸器疾患の予防接種のつもりで、毎年、秋から冬にかけて接種すると良いと思います。
もちろん予防接種は接種後に、発熱などの副作用が現れることもあるので、健康な状態の時に接種しなければいけません。