ブログ

舌下の糸


舌下(ぜっか)の糸、
聞いたことありますか?
私たちの業界では、
常識的に知っています。

「舌下の糸は、確認したか?」

犬よりも、猫の方が多いのですが、
誤食、
間違って糸やひもを飲み込んでしまった際に、
輪になって舌の下に
引っ掛かることがあるのです。

舌に引っ掛かった糸が、
食道から胃、時には小腸まで繋がっていることがあります。
痛みと不快感が、たまったものではありません。

この「舌下の糸」
診断は簡単です。
舌の下を確認すれば良いのです。
ただ、
舌の下を見るのは、
難しいので、診断は難しくもあります。
特に、
咬んでくる場合は、
確認するのは不可能です。

麻酔をかけて、
確認することもあります。
麻酔をかけたときに、
確認できることもあります。


この犬は、
数週間前から、吐いて、食べない。
病院に行っても原因がわからない。
そう言って、
当院に来院されました。

麻酔をかけて
喉を見てみると、
ひもが見えました(赤の矢印)。


舌を持ち上げてみると、
ひも(緑の矢印)が、
舌の下に引っ掛かっていたのです(オレンジの矢印)。
しかも、
かなり食い込んでいて、
腫れてもいます。


ひもを切って取り除くと(黄色の矢印)、
舌の下はかわいそうなことになっていました(青の矢印)。

数週間前から・・・

ひもを撮りぞのいて、
無事に治ってしまいましたとさ。