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連続ブログ小説 「3年後に獣医皮膚科認定医になる」 第1回 ~ 再会 ~ NEW


この物語は、
名もなき中年獣医師が獣医皮膚科認定医を目指し、
3年後に晴れて合格にたどり着くまでの軌跡の物語である。



もともと皮膚科には興味をもっていた。
10年ほど前には、
当時大阪で専門病院兼研修施設を運営されていた
皮膚科の大御所Ⅰ先生の元で
1年間の研修にも参加していた。

研修を続けたかったのだが、本当にいろいろな事情が交錯し、
皮膚科からは遠ざかってしまった。
そのころ、勤務していた動物病院で、
CT検査・読影を担当していた獣医師がことごとく退職し、
自前でCT検査ができなくなる事態に陥った。

そこで私に白羽の矢が立った。

CT検査のイロハを学ぶため、
2年間研修を受け入れてくれる施設にも通った。
成書も買い、専門雑誌も読み漁った。
3年が経過するころには、一通りの検査は出来るようになり、
4年が経過するころには、
CT検査を難なくできるようになっていた。

外科医も慢性的に不足していた。
その穴を埋めるべく、外科にも力を入れた。
軟部外科はもちろん、
整形外科にも目を向けた。
海外に研修に行ったこともあった。
石の上にも三年と言うが、
数年力を注いでいると、
開胸手術から、開腹手術も、骨折や関節の手術も
ある程度は自信を持ってできるようになっていた。

皮膚科研修から離れて、
10年が経っていた。
急に、もう一度、
皮膚科を勉強したいと思うようになってしまっていた。

関西で皮膚科を学ぶなら、
Ⅰ先生に師事したいと考え、
以前に研修に参加していた大阪の施設を調べることにした。
しかし、当時の施設は2年ほど前に診療をやめていたことがわかった。
さらに調べてみると、
Ⅰ先生はK市で皮膚専門医院を開業し、
研修生を受け入れていることが分かった。
迷う理由はない。
すぐに電話で連絡を取り、見学の約束を取り付けたのだった。

10年ぶりに再会したⅠ先生は、
週4日診察を行っているようだった。
70歳を超えてもなお精力的であった。
研修生は6~7人いるようで、
毎週研修に参加している人から月1回まで様々であった。
私は隔週での研修をお願いした。

研修の内容と言うと、
基本的にはⅠ先生の診察を見学し、
検査の補助を行い、カルテの作成を分担した。
実際の診察から学ぶことは、本当にたくさんあった。
診療スタイル、検査の進め方、診断、薬の使い方に至るまで、
勉強にならないことはないと言えた。

研修に参加しているは、
皮膚科が好きで勉強したい獣医師と、
皮膚科認定医を目指して参加している獣医師とに分かれていた。
私はというと、
紆余曲折、一念発起して臨んだこともあり、
どうせなら皮膚科認定医になってやる、そう誓ったのであった。



次回、第2回のタイトルは、
「立ちはだかる壁」

皮膚科認定医を目指すことにしたのはいいのだが、
その道のりには当然いくつかの超えるべきハードルが存在する。
その中でも一番の難所が・・・