アロペシアX

アロペシアX

当院では、「根拠のある」治療法を提案しています。
最初は、メラトニンの投与です。
副作用の心配がほぼなく、約40~50%で毛の再生がみられます。
メラトニンで効果がみられない場合には、トリロスタンの投与を提案しており、約80%で毛の再生が見られます。

こんなに毛がふさふさになりました

改善例 01

改善例 02

アロペシアXの特徴

アロペシアXとは、以下の3つの特徴を持つ原因不明の脱毛のことです。

  1. 01
    進行性 脱毛の範囲が広がっていく
  2. 02
    非掻痒性 痒くない
  3. 03
    非炎症性 赤くなるなどの皮膚炎がない

掻いていて毛が抜けているケースや皮膚炎を伴うケースは、
アロペシアXではない可能性があります。

アロペシアXが起こりやすい犬種

  • ポメラニアン
  • プードル
  • サモエド
  • アラスカンマラミュート
  • ハスキー など

その他の犬種でも報告があります。

脱毛の特徴

脱毛の特徴は、頭と手足の毛を残して、主に胴体の毛が薄くなっていきます。

毛の質にも変化がみられ、まっすぐな柔らかい毛質だったものが、縮れた、固い毛質になり、ウール状やシルク状といった表現をされることもあります。
色素沈着といって、皮膚が黒くなることもあります。

脱毛が起こる前に、
・ 毛の質が変わってきた
・ 皮膚が黒ずんできた
・ カットした後に、毛が伸びない
このようなことで気付くこともあるでしょう。

アロペシアX「検査、診断」

01

特徴的な症状

進行性、非掻痒性、非炎症性の脱毛、毛の質の変化、色素沈着

02

毛の検査

実際に毛を抜いて顕微鏡で観察します。
毛には、成長期(伸びている最中)と休止期(成長が止まっている)があります。
アロペシアXは、別名が「休止期脱毛」といって、ほぼすべての毛が休止期になっています。
そこで、抜いた毛が休止期になっていることを確認します。

実際のアロペシアXの犬の毛を顕微鏡でみています。
青のが毛根で、全てが休止期になっています。

03

ホルモン疾患の除外

甲状腺機能低下症、クッシング症候群

アロペシアX「治療」

アロペシアXの治療には、いくつかの選択肢があります。
その中から当院では、3つの基準で治療法を採用しています。

  1. 01
    エビデンスがしっかりしたもの
    (論文等で報告のあるもの)
  2. 02
    一定程度の効果があるもの
  3. 03
    副作用と効果のバランスがとれるもの
当院では、メラトニンやトリロスタンによる治療を提案しています。

メラトニンによる治療

メラトニンは、40~50%で毛の再生がみられることが報告されています。
副作用を気にすることなく投与することができます。
60~90日で効果を判定します。

トリロスタンによる治療

トリロスタンは、80~100%で毛の再生がみられることが報告されています。
ただし、報告では副作用はなかったとされています。
4か月で効果を判定します。

トリロスタン投与例

BEFORE

AFTER

BEFORE

AFTER

アロペシアXの「診断」の流れ

  1. STEP1
    問診
    脱毛の経過、元気や食欲の聴取
    観察
    全身の皮膚と毛
    検査
    毛の顕微鏡検査
  2. STEP2

    アロペシアXと仮診断

  3. STEP3

    血液検査、ホルモン測定

  4. STEP4

    アロペシアXと診断

アロペシアXの「治療」の流れ

  1. STEP1

    メラトニンの投与

    3か月投与を継続し、毛の再生を観察します。

  2. STEP2

    トリロスタンの投与

    4か月投与を継続し、毛の再生を観察します。
    副作用の確認のため、血液検査を行います。

当院から飼い主様へ

まずは、ご相談、ご来院ください。
例えば、「ポメラニアンで毛が薄い」は、アロペシアXを疑う状況ですが、まず最初に、本当にアロペシアXなのかを考えます。アロペシアX以外にも、脱毛を引き起こす疾患はあります。
アロペシアXであった場合はもちろん、どの治療法が合うのかを考え、一緒に治療をしていきましょう。
アロペシアXは命に関わる疾患ではありませんが、悩まれているご家族は多いように思います。
いつでもご相談ください。